「ココさんは、猫が似合うよ」
そう言って、ふっと柔らかく微笑む先輩。
「…どうせ気まぐれだからとか…」
私が少し照れ隠しにそんなことを言ってみると、先輩は私の言葉を遮った。
「猫のツンデレなとこ、可愛いからね」
…このイケメンモテモテのたらし…
「俺これ終わらせないと帰れないから、ココさん静かにしてて下さいよ」
先輩はそう言うと、またもくもくと仕事を始めてしまった。
…あーぁ…暇だなー…
そんな私の前には、ずっしりとプリントが山積みにされている。
これは生徒会長、つまり渚先輩が私に任せた仕事だ。
つまり、私は全然まったく暇ではないのだ。
…これ、今日中に終わらせるとか可能なんですか
「………」
私はぐでーっとして、机に頬をつける。
…あー…眠たいー…
…このまま寝てもいいかなー…
「……ココさん」
「…何も聞こえないです」
「ココさん、寝ようとしない」
「……先輩が話してくれない…から…ですよ……」
「……おーい、ココさん…」
「………」