…好きって、なに
好きの意味は知ってる。
けれど、どんな感情なのかは分からない。
私が眉間にシワを寄せてそう言うと、目を丸くした後に、いつものようにふっと笑った。
…また笑われた
この先輩…、いつも私のことをバカにして…
まだまだ知らない感情はたくさんある。
渚先輩が満面の笑顔を見せたかと思えば、ふと、見たことのないようなSっぽい笑顔を向けられた。
……は?
「…なんですか、その_」
文句でも言ってやろうとした私の口をふさいだのは、
渚先輩のやわらかい唇。
「……こういうこと、したくなるのが好きだよ」
え、え、
今、ちゅーした!?
な…
「なんなんですかっ」
「この、モテモテ変態会長ーーっ」
_べしっ
思わず力いっぱい、渚先輩をベシッとしばいた。
「いてっ」
………やっぱり、面倒くさい
人というものは、まだまだ分からないことばかりだ。
でも、私も知りたいと思った。
……その…好きってやつ



