ベットに沈んで今日の1日を振り返る。楽しかった。上手くいってる。きっと命は何か目標を持つ事で輝きを放つことが出来るのだ。今の私がそうだ。だが楽しむだけではいられない夢は叶えなければいけないのだ。敗北者では意味がないのだ。私を救ってくれた音楽の為に、次は私の曲で誰かを救いたい。勝たなければいけない。勝たないと世に出る事は出来ないのだから私は勝ちたい。私は価値のある物を産まなければいけないのだ。ロックスターになりたい。きっと叶う。後何年後なのだろう。
 スマホを見る。充電が無い。コードに差す。返信は明日でいいだろう。もう眠い。もう一度スマホを見る。やはり眠い明日でいいだろう。
 ✳︎
 スマホのアラームで目を覚ます。瞼が思い。腕を高く上げて全身を伸ばす。
「んー」
 晴天だ。きっといい一日になるだろう。楽しみだ。そう思い込む。それが大事だ。
「おはよう」

「おはよう」

「しっかりしな」

「んー」
顔を洗う。今日は一日バイトだ。頑張らないとしっかり稼ごう。
「仕事でしょ、しっかり」

「はーい」

朝ごはんはシャケとスクランブルエッグだ。美味そう。まずは牛乳を飲み込む。もう少し背を伸ばしたい。
朝ごはんをしっかり食べて家を出る。暑い。
「いってらっしゃい」

「行って来ます」