私はただひたすらスタジオに行く日を待ち遠しにしていた。

私はベットに沈み天井を見上げて考えていた。

才能とはなんだろう。何故生まれつき物事に優れた能力を持つ人間がいるのだろう。

私にも何かの才能があるのだろうか、知りたい。

いつからだろう才能を羨ましいと思っていたのは、いつからだろう才能の無い私を呪っていたのは努力は報われるのは本当だろうか私は信じ続けられるだろうか解らない。

私は幼い頃から劣等感を感じてる、だから誰よりも努力してきた。いつかは大勢の前で私の気持ちを音楽に乗せて皆んなに届けたい。それは変な気持ちなのだろうか他には今まで会った事ない、私は変わった人間なのだろうか、いやきっと人一倍承認欲求が強いなのだと思う。

私はそんな事を考えながらまた他人のインスタグラムの投稿にいいねをつけていた。

はぁ、とため息がこぼれる。

YouTubeを見ていたら同年代の女の子がギターの動画をあげていた、曲は知らなかっかたが凄く艶っぽく美しいプレイだった。とても魅了された、それと同時に悔しい気持ちになった。

私も無心でギターを抱える。ジャンとFコードを押さえて音を奏でる。まだ艶っぽいとは言えない。

もっと練習をしないと若さは待ってくれない。
その日は練習をした。ひたすら練習をした。だが苦痛ではない、ギターを弾いている時は宇宙と合体しているような母体にいるようなそんな感覚だ。