「ここじゃなんだし、外、でない?」
「外?」
チラッと目配せすると、周りに座るここに耳を傾けてる人たちが目に入る。
それを見た佳世ちゃんはさらに小さくなって、ボソッと“うん”と呟いた。
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「んーっ!やっぱり外がいいね」
外に出た途端、伸びをする俺を見て佳世ちゃんはクスクス笑う。
さっきまでと違って、普段通りの佳世ちゃんだ。
でも、まあ、教えなきゃね。
好きな人がいるかいないか。
……今更な気もするけど。
「とりあえずー…2人になれるとこ行く?」
「、へっ!!!!?」
あぁいう話はやっぱり2人っきりでするもんでしょ。
だから提案したんだけど。
佳世ちゃんはすごい勢いで振り返って、目をぱちくりさせた。
「んー、やっぱ観覧車かなー」
「へっ、堤くん!!?」
2人っきりになれる場所を探しながら、キョロキョロする。
佳世ちゃんは、そんな俺に少し早足でついてくる。
まるでひよこみたいだ。

