無意識に大きく開いた口と目。
そんな俺を見た佳世ちゃんの顔がカァッと赤く染まる。
「あっ、え、ごめんっ」
「へ?」
「私なに聞いてんだろ……っ!」
ひとりでアワアワしだす佳世ちゃんに、逆に冷静になって閉じられる俺の口。
う────ん……
なんだろう、この会話。
いいのかな?
自惚れちゃっても。
いろんな考えが頭の中で交錯する中、佳世ちゃんを見ると頭を抱え込んで小さくなっている。
「……ぷっ」
「へっ…」
思わず吹き出した俺に、パッと顔をあげた佳世ちゃん。
そんな佳世ちゃんの瞳は少しだけ濡れている。
「ねー佳世ちゃん?」
声をかければ、濡れた瞳が俺に向けられる。
呼んどいてなんだけど……
鼻血出すかも。
どんだけ可愛いんだよ、この子!!!!
息が荒くなりそうなのを抑えて、佳世ちゃんに笑みを向ける。

