「しーのぐっ、部屋いこ?」




ボーっとする凌に、出来るだけ明るく声をかける。


すると、凌は「あ、うん…」と気の抜けた返事をして自分の部屋へ向かった。



やっぱり変っ!!












「はぁ……」




部屋についてからも、凌はため息をつくばかりで何も話そうとしない。


しびれを切らした私は、自分から聞いていた。




「凌っ!一体どうしたの!?」




そう聞けば、凌はやっと口を開いた。




「……恋、した、かも…」




たった一言。


そう言って、凌は近くにあったクッションに顔を埋めた。



てか………恋っ!!!?




「う、うそっ!」



「こんなこと嘘ついてどうすんのよ……」



「ですよねー…てか、え!!?誰にっ!?」




そう聞くと、ボッと赤くなる凌の頬。


かっ、可愛い……!!


こんな凌見たことなくて、なんか自然と頬がゆるむ。




「……佳世、なんであんたがにやけてんのよ…」



「へ?あはは……でっ!!!?誰誰誰っ!?」




私がガバッと近寄ると、凌は目を泳がせながら小さく声を出した。