「はわあっ!!お寿司っ!」
「スーパーで安かったのよ」
ふふっと笑いながらおばさんは言う。
ちなみに、お寿司は私の大好物。
「た、食べていいんですか!!?」
「えぇ、もちろん」
戸惑う私の横で、凌はすでに黙々と食べている。
………やっぱりおかしい。
いつもの凌なら…
『佳世、食べ過ぎないでよ?』
とか絶対言ってくるのにっ!!
どうしたんだろ……?
私は、そう疑問に思いながら出し巻きを口に入れた。
───────
「ごちそうさまでしたっ」
腹八分目に食べた私は、両手を合わせてそう言った。
そして、チラッと先に食べ終わっていた凌を見る。
「………はぁ…」
まるで、心ここにあらずって感じ。
おばさんも心配そうだし。
「佳世ちゃん……」
「私に任せてくださいっ!」
本当に心配そうに言うおばさんに、私はVサインで答えた。