だから……



「俺のお嫁さんになって」



って言ったんだけど。



思いっ切り殴られて。



まあ、キスしようとした俺が悪いんだろうけどね。



でも、その時に思ったんだ。




俺が結婚するのは彼女しかいない。


佳世ちゃんこそ運命だって!!











「ケーンッ!俺は、俺は感動した!!」




話終えると、秀弥に思いっ切り抱きつかれた。


てか、何に感動………?



聞くのもめんどくさいから聞かなかったけど。




「佳世ちゃんを是非ともモノにしてくれたまえっ」



「言われなくてもそうするよ……」




秀弥をどけながらため息をついて答える。




「凌ちゃんは俺が食い止める!」



「あ。それ助かるかも……でもヒデ、凌ちゃん知ってんの?」



「まさか」




殴ってやろうかと思った……


あんだけ自信満々に凌ちゃん食い止めるとか言ったくせに。




「だーかーら、ケンが紹介してよ、ねっ!」



まさかこいつ……



「……ねぇ、ヒデ?」



「なに──?」



「凌ちゃん、どーすんの?」



「俺と付き合う!」




ニカッと笑う秀弥に、俺は大きくため息をついた。


こいつ結局、凌ちゃんを紹介してほしかっただけじゃん。




「あ、紹介してくんないと、佳世ちゃん狙うからねっ」



「は!!?」



「ん?」



「……わかったよ…」




秀弥のにっこり顔に、俺はこいつには勝てないと思ってしまった。