いつか、さくらを片手に君に逢いに行くその日まで…

トットっと。
トントン…ガラガラガラ…。


あっ!!!…奏は思った。
あの時と同じ光景だ。屋上で初めてあった時の姿と病室のベットから空を見上げる姿があまりにも似ていたのだ。


サラサラの髪の毛に、透き通る肌、すっとしている鼻。
この世界の綺麗なもの全てが彼女のために存在するかのように、彼女は全てのものを味方につける。花も、太陽も、そして窓ガラスの反射も…。


やっと奏に気づいた彼女は奏の方を向き、笑顔でニコッと微笑む。


俺は片手に持ったさくらを彼女に差し出すと、ポケットから指輪を出し、薬指につけた。

全ての花が祝福するかのように風によって病室に窓から大量の花びらが舞って入ってくる。

俺は、どさくさに紛れて君にキスをするの…

俺がキスをした瞬間世界が俺とさくらのために輝き出した。

君が大地なら俺は空。 君が燃えるような赤色なら、俺は人を癒すような黄緑色。どちらも交わる事はないけれど、一緒になる事なら出来る。

大切なのは、1番大切な事だけに目を取られて、自分らしさを失わない事…。
自分の色を忘れない事。


一緒にいてくれてありがとう。俺は、私は、君の事が大好きだ!!!

あの日私に綺麗な世界を見させてくれたのは天使のようにあたたかい笑顔で笑いかけてくれた。貴方でした。

あの日俺に、癒しをくれたのは、心の中に大きく咲くあなたの存在感とあたたかさでした。

今日も俺はさくらを片手に君に逢いに行く…
❦ℯꫛᎴ❧



いつか、さくらを片手に君に逢いに行くその日まで… ヨリ

神月 アカリ 作