いつか、さくらを片手に君に逢いに行くその日まで…

今まで輝いていた世界が今では灰色にしか見えないのだ。手術日だって決まって完治する確率が高い事に喜ぶべきなのに、喜べない。
演奏者発表会の事だけが気になってしまうのだ。

文化祭の日は、1日退院して発表会にいくつもりだ。お母さんに相談したら私がピアノを弾くことに関して泣いて喜んでくれた。

だが、しばらく弾いていないピアノ…。なんだか心配だ。




そして何日もの時が過ぎ、とうとう当日。
その日の私の朝は早起きだった。点滴や検査をし、先生と無理をしない約束をしてから出発する。
学校に着いたのは10時過ぎだった。


ビックリすることに校門ではあの3人が待っている。

「今日は思いっきり楽しもうな!」
と奏。
「さくらちゃん。FIGHTです」
と琴葉ちゃん。

「さくらなら出来るよ!」
ともえ。

今日はなんだか灰色のモノクロ世界に色が着いたようにキラキラしている。
発表会まであと1時間。

さあーて。ウォーミングアップのお時間だ!!!


ウォーミングアップでは3人とも最高に音が揃っていた。まるで本物のプロみたいだ。


ウォーミングアップを終えた私達は、そのまま体育館へと向かった。