朝ごはんを急いで食べて、急いでピアスをつける。 ターコイズブルーの綺麗なピアス。 玄関にある鏡の目の前で身だしなみを整え、最後に指で口角を無理矢理あげる。 よし、"妃夢乃 希愛"の完成。 「行ってきます」 帰ってくるはずのない返事を玄関に残し、家を出る。 この通学路も2年目となると見慣れた景色が立ち並ぶ。 家から高校は近いこともあり、徒歩で通学している。