必ず守るから、だから、笑って




「…大馳っ、さん……」



「やっと思い出してくれた?久しぶり、希愛ちゃん」



「大馳さんっ、あのっ、私…っ、ごめんなさいっ……」


色んな感情が押し寄せてきて、なにから話せばわからなくて、絞り出た言葉はそれだった。



蒼空にとってはもちろんだけど、大馳さんにとっても蒼空は大切な存在だということは目に見えて分かっていた。



大馳さんもあの日が蒼空に会う最後の日だなんて微塵も思わなかったはず。



大した会話もせず、2人を引き裂いてしまったのは紛れもなく、この私だ。



あの日は店内に誰もいなかったし、私が水蝶だったということが聞こえていたことは分かっていた




そして銃で撃たれて亡くなったと聞けば誰が原因かだなんて考えずとも分かるはずだ。



蒼空の最後も見れず、次に会ったのは葬儀の時。



恨み、憎しみ、悔しさ、そして殺したいという衝動に駆られたことだろう。



私は、大馳さんと蒼空の親族になら殺されてもいいと思っている。


それだけのことをしたのだから。



頭を下げたまま目線だけ大馳さんに向ければ、案の定、大きな手がこちらへと伸びていた。


この世に未練があるとすれば、新堂をこの手で地獄に落とせなかったことくらいだろうか。



……しょうがない。


新堂はいずれ苑さんが捕まえてくれるだろうな。