必ず守るから、だから、笑って



「この人が作る料理は本当に美味しんだ。楽しみにしててよ」



「晴葵に言われたら腕振るうしかねぇな。すぐ作るからちょい待っててな」


どこかで見た覚えのあるような笑顔を浮かべた店員さんは、よしっ、と気合を入れてから厨房らしき所へと入っていってしまった。



「妃夢乃さん、あっち座ろっか」



「うん」



こんなにオシャレなのに、静かな道の通りにあるせいか、お客さんは私たち以外いないみたい。



たくさんの席がある中、翠咲くんは迷うことなく、窓際の席へと腰をかけた。



私も向かいに座り、ひと息つく。



そういえば外食は久しぶりかもしれない。


今までずっと碧ちゃんが栄養満点で美味しい食事を作ってくれていたから。


それに慣れてしまったのか、ひとり暮らしをしてる今でも自炊をするようにしている。



まぁ、お弁当を作るのが面倒くさい時は食堂のご飯で済ますのだけど。



「妃夢乃さん」



「ん?」



「あの、さ。…名前で呼んでもいいかな」