私も出来立てほかほかのふわふわオムライスを一口、口へと運ぶ。
んっ、うまっ!
これ初めて食べたけど、こんなに美味かったのか。
続けてもうひと口、とスプーンを口に持ってきたところで手を止める。
ものすごい視線を隣から感じたからだ。
幸せな気分を味わっていたというのに、なんなんだ一体。
心の中で毒をつきつつも、表向きは微笑みを浮かべ、視線の感じる方へと顔を向ける。
「どうしたの?翠咲くん?」
一瞬、このオムライスが欲しいのかと思ったけど、その予想は外れだとすぐに分かった。
なんせ同じオムライスだし、翠咲くんのお皿にはまだ3分の1ほど残っている。
まだこちらをじーっと見てくる翠咲くんの考えていることが理解できず、首をかしげる。
すると、今まで真顔だったその顔は、みるみるうちに柔らかい顔へと変わっていった。
切れ長の目は細められ、少し垂れた目尻が可愛い、なんて柄にもなく思う。
可愛い目と相反して、血色のある綺麗な唇はきゅっと上げられていた。
そんなに艷麗に笑う人がいるのか、と思うほど、その目は愛おしそうに微笑んでいた。
