必ず守るから、だから、笑って



もちろん私は無抵抗。


こんな軽いパンチと蹴りでやられるほどヤワじゃない。


これさえ耐えれば蒼空は無傷で帰ってくるんだ。



今すぐにでも新堂をぶっ潰したいけど、アイツが拳銃を隠し持ってるかもしれないから下手に動けない。



危害が蒼空に及ぶのだけは避けたい。




「おいっ。希愛っ」



「動くな!!」



…そう、そこで大人しくしてて。


大丈夫。私は死なないし、倒れないから。



「…っち。つまらん」


そう呟いた新堂は私に銃を向けていた。


いつもだったら気づくはずのその気配。



蒼空を守ることに頭がいっぱいいっぱいだったせいでこちらに銃を向けていることなど気がつかなかった。



「希愛っ」


「だから、動くなっ……」


て言ってるだろ。って言おうとして蒼空の方へ目を向けた時、新堂の手から何発か放たれていた。


そして、その先には私。



くそっ。


周りに仲間がいるのに構わず銃を撃つなんてなんて奴っ。


避けるにもこのタイミングでは避けれない。


そもそも周りの奴が邪魔だ。



どうする。


とりあえず、周りの奴らに当たらないように一気に倒れるよう、蹴りをいれる。