必ず守るから、だから、笑って




「蒼空には手を出すな。それ以外ならなんだってやる」



「じゃあ、ボロボロになるまで殴られてもらおうか。あの時の僕のように、蒼空くんの目の前で」



「……好きにしろ」



「僕はね、あの時君に付けられたこの首の傷が疼く度に君に復讐したくてたまらなかったんだよ」



確かにあの時の私は間違っていた。


過去は変えられない。


その罪を償えるのならなんだってしよう。



私はただ蒼空を守りたい。




そうして、新堂は奥の部屋から蒼空を連れてきた。



よかった、本当に無傷のようだ。




「おーい、蒼空くーん。起きて起きて」



「んっ」




新堂に手を掴まれていた蒼空が目を覚ました。


どうかそのまま傷つかないで。


君は私が守るから。



「蒼空、そこから一歩も動かないって約束して」



「は、え?希愛!?なんでここにいるんだよっ。っていうか俺っ…」


「いいから約束して」




「お前ら、行け」



新堂のその言葉を合図に彪雅の奴らが一斉に飛びかかってきた。