売られた喧嘩はすべて買っていた。
自分から喧嘩を売ったことはないものの、相手が立てなくなるまでひたすら殴っていた。
無意味な喧嘩を繰り返していた日々。
その時に会っていたのか……?
「忘れもしないあの日…。君は僕の縄張りで暴れていたんだよ。下の奴らの手前、僕達はタイマンをはったんだ。」
少しだけ、覚えてるかもしれない。
周りにはたくさんの野次がいた。
あの日は一段と暴れていた。
パパとママの結婚記念日だったから。
「僕はボロボロを通り越したほどヤられたよ。あの時の屈辱が君に分かる?下の奴らからの信頼は失い、縄張りはとられて僕の面子は丸潰れ」
「すまない、あの時は我を失ってひたすら殴っていたんだ」
あれから洛さんが救ってくれたんだ。
パパのいつも言ってる言葉を思い出してくれた。
「ははははっ。僕はね、謝ってほしいなんて一言も言ってないんだよ。ただ君の苦痛で歪んだ顔が見たいんだ」
「それなら私だけを狙えばいい。蒼空は関係ない」
「くくくっ。必死だね。だけど、それだけじゃつまらなかいから蒼空くんを連れてきたんだよ。」
蒼空、ごめん。
私のせいで蒼空を巻き込んだ。
なんとしてでも蒼空は無傷で帰すから。
