頼む。
どうか、無事でいて。
蒼空。
バイクをぶっ飛ばし、数分で彪雅の倉庫に着いた。
なんだか嫌なニオイがする。
シャッターを蹴り破り、薄汚い倉庫の中へと入る。
「やぁ、水蝶さん。いらっしゃい」
さっき夕紫から情報をもらった。
おそらくコイツが彪雅の頭、
「…新堂 立津(しんどう りつ)」
「わぁ、僕の名前知っててくれたんだね。光栄だなぁ」
蒼空の気配がしない。
ここにはいないのか…?
「蒼空はどこだ」
「せっかちだなぁ。心配しなくてもまだ眠ってるよ」
「お前の目的はなんだ。蒼空は無関係だ」
「くくく、ふ、ははははっ!」
……何がおかしい。
コイツの望みが全くわからない。
水煉を潰したいのなら蒼空に手を出しはしないだろう。
私が狙いなら一斉に飛びかかればいい。
「くくくっ。本当に何も覚えてないんだね」
"覚えてない?"
私は新堂はおろか彪雅にも手を出した覚えはない。
裏の仕事で彪雅を狙ってるなんてバレてないはずだ。
「今から3年前。君、何してた?」
3年前。
パパとママが亡くなって、荒れに荒れまくっていた時期。
