憧れだなんて言われて、小っ恥ずかしくて、だけど、存在を認められたようで、涙がこぼれ落ちそうで、蒼空が笑っているから自然と笑顔になって、そんな色んな感情が一気に押し寄せた。
「ありがとう、蒼空」
そう伝えると一瞬大きく目を開いた。
そしてその目は柔らかく細められ、幸せそうな笑顔へと変わった。
蒼空の笑顔好きだなあ。
切れ長の目も笑うと目尻が垂れて優しい印象になり、鼻筋に皺を寄せてくしゃっと笑うの。
その笑顔はとても無邪気で、可愛くて、愛おしい。
その笑顔は私が守るからね。
「希愛、実は俺……」
「はい、お待たせ。マスカットタルトとカフェモカ。これブラックコーヒーね。あと、これは俺の奢り」
目の前には注文したものとは別に、クリームブリュレとチョコケーキが置いてあった。
「これ試作品なんだ。良かったら食べて。チョコケーキは甘いの苦手な人でも食べれるようにしてみたから」
「ありがとうございます」
「うわぁっ、美味しそう。ありがとうございます!」
ごゆっくりーとニコニコしながら大馳さんはカウンターへと戻っていった。
