ここ碧ちゃんの病院だったのか…。
「っていうか!パパとママは!?何号室!?」
そう言った瞬間、碧ちゃんの顔がみるみる暗くなっていった。
え、なに、どうしたの?
怪我ひどいの??
「あのな、希愛。希俐(きり)と花愛(かえ)ちゃんは、────」
まず、言葉を理解するのにしばらくかかった。
〝 亡 く な った 〟
「碧ちゃん…?なに、その冗談…。全然、笑え、ないんだけど…?」
「俺が、嘘ついたことある?」
碧ちゃんの声が震えている事に気づき、碧ちゃんを見上げる。
そこには目に涙をいっぱい溜めている姿だった。
「ない、けどっ…、言われただけじゃ、分かんないよっ…」
「そう、だよな…。今日は通夜なんだ。一緒に会いに行こう」
こくん、と頷くと、碧ちゃんは私の頭を撫でて病室を出ていった。