必ず守るから、だから、笑って



大馳さんは誰もがイケメンと言うであろうお顔の持ち主だった。


グレーアッシュのような髪は染めているのだろうけど、痛みなんて無縁と思えるほどサラサラしている。


少し長めの前髪から覗く目は真っ黒なのにどこかキラキラしていて吸い込まれそうだ。



背は蒼空よりもだいぶ高くて、大人の男の人って感じがする。



「おい。大馳さんに見惚れてんな、行くぞ」


拗ねたような言い方をしながら私の手を引っ張るように握ってきた。



ちょ、ちょっとなにこの手!?



蒼空はただ早くしろって意味で無意識に握ったのかもしれないけど、私にとっては大事件だよ。



心臓がバクバクと大きな音をたててる。


この繋がれた手から蒼空に伝わりませんように。


はっ!

こんなに大きかったら大馳さんにも聞こえてるんじゃないかな。



不安になり大馳さんの方へ振り返ると、ニヤニヤしながら、青春だねぇ、なんて呟きながら手を振っていた。



ペコリと頭を下げ、真っ赤になってるであろうこの顔をどうしようかと考えながら蒼空に着いていく。



「ここ、俺の特等席。座って」




いや、あの、座りたいのは山々なんだけど、蒼空は手を握ったまま離してくれない。



「そ、蒼空。あの、手離してくれないないと、座れない、かな」



やっとの思いでそう伝えると、パッと手を離してしまった。


離して、と言ったものの少し寂しくなって蒼空を見上げる。



そこには今までに見たことないくらい顔を真っ赤にさせた蒼空がいた。



「わりぃ。無意識だった」



赤くなった顔を隠すように手で口元を覆うようにしたけど、もう真っ赤の顔見ちゃったよ。



照れた顔も、それを隠そうとする仕草も全部可愛いと思ってしまった。



そんなこと言ったら怒られそうだからこれは私だけの秘密にしよう。