あんな大きなトラックが突っ込んできたにも関わらず、こんなに冷静なのは傷が思ったより軽いからだろう。
落ち着いて自分の状況を把握し終え、両親の安否を確認すべくナースコールを押す。
慌てた様子で病室に入ってきた看護師さんを笑顔で迎え入れる。
「希愛ちゃん目が覚めたのね!すぐ先生来るからちょっと待っててね!」
こくん、と頷き、体を起こす。
やっぱり、足が痛い。
骨折してるのかな。
昔からよく骨折はしていたけど、痛いものは痛い。
「希愛!久しぶり。目が覚めてよかった」
「えっ!碧(たま)ちゃん!?」
碧ちゃんこと妃夢乃碧喜(たまき)。
苗字で分かるかもしれないけど、お父さんのお兄さん。