それからソファに座り、朔から色んな話を聞いた。
この水煉は歴史が浅く、あまり有名ではないこと。人数も少なく、どこの傘下でもないため小規模なこと。初代の総長、副総長は他の強いとこと大差ない程強かったこと。
そして、朔も両親を亡くしていること。
「なぁ、希愛。俺たちでこの水煉をデカくしようぜ。そんで、俺たちみたいな奴らの居場所を作るんだ」
私は頷く。
まだ他の人も覚えたわけじゃない。
朔のことも今日会ったばかりだ。
それなのにこの人たちは信用出来ると思った。
洛さんが連れてきたとは言え、こんな私を温かく迎えてくれた。
誰1人として、嫌な目線を感じなかった。
みんなを守れるように強くなろう、と朔と決めた。
