だけど、その肝心のパパはもういない。
パパが守っていたママもいない。
自分がどうやって生きていたかわからなくなってしまった。
「俺がお前に、居場所を与えてやる。そこは自然とお前の守るべき場所になる」
守るべき、場所……。
碧ちゃんがどれだけ良くしてくれてても、なぜだか心にはぽっかりと穴があいたままで。
私の居場所ではないような気がしていた。
碧ちゃんのことは本当に大好きだし、碧ちゃんも親のように大切に育ててくれているのは知ってる。
それなのに、どうしてか独りぼっちな気がしてた。
「着いてこい」
言われるがまま後をついて行くと、そこには小さな倉庫があった。
シャッターをあけると沢山の人が一斉にこっちを見た。
「洛(らく)さんこんちはーっす!!!!」
大きな声でパパの仲間の人にお辞儀を深々と全員がした。
……え、なに、この人偉い人だったの?
っていうか、ここどこ?なにするとこ?
なんで倉庫の中にこんなに人がいるの??