他愛もない話をしながら、いつものケーキ屋さんに向かっている途中だった。 「危ないっ!」 パパの声が聞こえたと同時に、 真っ直ぐ走っていたはずの車が大きく右へ方向転換する。 右側に座っていたママの方へ体が自然と流れて行きながら、窓の外に見えたのは 私と同じくらいの歳の女の子が道に飛び出している姿だった。 そんな年齢になってまで道に飛び出すなんて危ないな、なんて思いながら、交差点に差しかかったとき、 右側から大きな光と、大きなクラクションが聞こえた。