さすがにびしょ濡れは厳しくないか、まだ夏でもないこの時期に。
なんて考えている間に虚しくもホースは私を目掛けて大量の水をぶっかけてきた。
「ひめーっ!ごめん、僕の声聞こえてなかったんだね!?気づいてなかった!」
「ご、ごめん、そうみたい」
いっくん曰く、どうやら水が弱いため時間がかかるから、水量多くするから気をつけて、って言ってくれたらしい。
晴葵に見惚れていたせいで聞こえなかった、なんてさすがに言えない。
「希愛、教室戻って着替えた方がよさそうだね。一緒に行こっか」
「おい、晴葵。俺が行く」
「だーめ。すぐ戻ってくるから2人で頼んだ」
ちっ、という透理くんの舌打ちが聞こえたけれど、晴葵は気にせず私の手をとって歩き出した。
「え、あ、2人ともごめんね!すぐ帰ってくる」
申し訳ない気持ちでいっぱいになったけれど、さすがに寒いから、2人にお願いする。
