「のんちゃんが遅刻なんて珍しいよね?」
そうだよね。
私は今まで遅刻をしたことがない。
まぁ、それが普通なのだろうけど。
そもそも遅刻する理由がなかった。
元々睡眠が深い方ではないから朝が起きられないわけでもないし、電車や自転車を使って通学しているほど遠いところに住んでいない。
だから私は今日、人生で初めて遅刻をしたことなになる。
「遅刻しちゃったから、放課後居残りになっちゃったんだねぇ。今日はのんちゃんと帰りたかったのにぃー」
ぷーっと頬を膨らませる桃優が可愛くてなだめるように頭を撫でる。
……うん、やっぱり可愛い、はこういう時に使う言葉だよね?
「のんちゃん、明日は一緒に帰れる?」
私の方が身長が高いため、自然と上目遣いをされる形になる。
これはみんな一瞬でノックアウトするんじゃないかな。
まぁ、桃優には彼氏がいて、今日も迎えに来てくれるらしく、私は先生の指示待ち、桃優は彼氏待ちで暇を潰しているのだけど。
