君をあきらめない ~永遠に続く愛を君に~

私は病院の庭の中でもたくさんの花が咲いている花壇のそばに母の車椅子を寄せた。

「はぁっ、はぁっ」
呼吸が乱れている私の方に母がちらりと視線を向ける。
「ごめんなさっ。体力がなくてっ。」
乱れた呼吸に乗せるように言う私。
精一杯明るく言う。

母は一度私に向けた視線を花壇の方にうつした。

母は昔から華が好きで、家族で暮らした家の庭は季節ごとにたくさんの花が咲いていた。

少し柔らかい表情になった母が花を見つめている姿を見て、その表情に懐かしさを覚えた。

私のことを忘れてしまったんだ・・・。その事実にこれでよかったのだと思う自分と、やっぱり寂しい私の気持ちが複雑に絡む。


「お母さん・・・」
母に聞こえないくらいの小さな声で私はささやいた。