「頑張ろう、京香」
「・・・愛してる・・・」
「俺も、愛してる」

私たちはしばらく抱きしめあった。

少しして私が後輩に会ったことや、海璃を疑ったことを話すと、海璃はゲラゲラと笑って私に口づけた。

叱られると身構えた私は、拍子抜けしながら海璃になぜ私を責めないのか聞くと、海璃は嬉しそうに微笑みながら「嫉妬最高じゃん」と言って、もう一度私を抱きしめた。



私が点滴を終えると海璃は一刻でも惜しいかのように、主治医の先生に家に帰ることを要求し、私を家に連れて帰ってくれた。


一緒に眠るベッド。点滴のおかげで体調が落ち着いた私は、海璃とたくさん話をした。
病気になってから初めて、未来の話もしたあの夜のことを、私はずっと忘れないと思う。