私が体を起こして海璃に頭を下げて謝ると、海璃は私の体をふわっと抱きしめた。

「京香がしんどいこと、わかってる。わかってるけど代わってやれないし、本当に同じ痛みやつらさを感じられるわけじゃない。」
「・・・」
「でも、頼むから、体がどんなにつらくても心だけは弱くならないでほしい。生きるんだって強く思ってほしい。」
「・・・うん・・・」
「ちゃんとご飯食べて、薬も飲んで、つらいかもしんれないけど治療を受けてほしい。」
「うん」
「京香」
優しく落ち着く声で私に言う海璃。

「愛してる」
「うん」
「少しでも長く、少しでも一緒に俺はいたい」
「うん」
「生きてほしい」
「うん」