天の川にネガイゴトを

「ヤダっ!!」

叫ぶけど、遅かった。俺の頭に、ノヴァとヴィアが、俺の放った魔法に巻き込まれる映像が流れる。

そうだった……ノヴァとヴィアが、獣に襲われようとしたのを俺が見つけて、2人を助けるために攻撃魔法を放ったんだ。

その魔法を制御し切れなかったせいで、ノヴァとヴィアを巻き込んで爆発したんだった。ちゃんと制御出来てたら、爆発せずに獣だけを掠めて飛んでいってたはずなんだ。

……それが原因で、2人は昏睡状態になってしまって……ん?あれ?じゃあ、目の前にいるノヴァとヴィアは?

「……あの時、ルトが魔法を放ってくれなかったら、僕らは死んでた。意識を失う直前ね、咄嗟に魔法をかけたんだ。ある程度の時間、目を覚まさなかったら、幽体離脱する魔法を……それが、数年経ってから発動された。だから、僕とヴィアはここにいるんだ」

……へぇ、そんな魔法が……。

「あ、ちなみにね……今、ノヴァが言った魔法、ノヴァが編み出した魔法だから」

「え?」

「あれ?ルトには言ってなかったっけ。僕、魔法研究をしてるんだ。だから、色んな魔法を組み合わせることが出来るんだよね」

そ、そうだったんだ。知らなかったな。