地方の高校から 第一志望の大学に 合格して。

俺は 都内で 1人暮らしを始めた。


理工系の大学は 案外 地味な生徒が多くて。

華やかな キャンパスライフでは ないけど。

地方出身の 俺には ちょうど良かった。


入学して まもなく 俺は バイトを始めた。

大学とアパートの間にある ファミレス。

学生アルバイトが 多くて。

みんな 大学の友達より 明るくて。


キッチンの仕事は 最初は洗い物から。

少しずつ 盛り付けや 仕上げを教えてもらい。

ホールに比べて 熱いことを 我慢すれば

思ったよりも 簡単で 楽しかった。


俺より 少し後に入ってきた 麻里絵ちゃんが

俺は 気になって 仕方なかった。


幼く見えたけど 俺と同じ年で。

いつも 明るい笑顔で みんなに接していた。