「だからって 俺は 千佳ちゃんとは 付き合わないから。」


いくら 麻里絵に戻れなくても。


千佳は 立ち上がると 机の上から ハサミを手に取り

自分で 左手首を 斬りつけた。


「死ぬから。祐一君が 私を捨てるなら。私 ここで 死ぬから。」


「止めろよ。バカなこと するなよ。」

俺は 千佳の手から ハサミを奪い取る。


千佳は 「うわぁ〜ん」と泣き出し

俺に 縋り付いてきた。


「祐一君。お願い。私を 捨てないで。お願い。」


泣きながら 繰り返す千佳。


俺は 全てを どうでもいいと 思ってしまった。


涙を流しながら 俺の唇を 塞ぐ千佳。

おれは そのまま 千佳を 押し倒し


もう一度 抱いてしまった。