「はは、おかしい、でしょ。・・・さすがに顔を殴られるとは思わなかったけどね」
「無理して笑わないで」
ねえ、この言葉真美がわたしにいってくれたんだよ?覚えてる?
桐生くんに傷つけられたときにいってくれた言葉なんだよ。
わたしの言葉に無理に笑っていた顔をやめ、震えた手でひとつ、またひとつボタンを外していった。
わたしはそんな真美の行動がいまいち理解できていなかった。
「っ!!」
でもそれを見た瞬間、驚きで声も出なかった。
そこには、数えきれないほどの痣があった。
お腹も、腕も。
それにやけどのあとまで。
「根性焼き。たばこでやられたの」
わたしがそこをじっとみつめていたからか、真美はそういった。



