でも俺が話を切り出そうとする前に愛鳥が真美の手をとって歩き出した。


おい、俺だけ仲間外れかよ。

るんるん気分の愛鳥はスキップなんてしちゃってる。

下駄だし浴衣だからとってもやりづらそうだ。


俺はそんなるんるん気分の愛鳥と、何かを隠してるであろう真美の後姿を追いかけた。




「ねえ、何食べる?真美は何食べたい?健人は?」

「わたしはいいよ。愛鳥はなに食べたいの?」

「ううーん、どうしよう。やきそばも捨てがたいけどでもたこやきとか、あイカ焼きもおいしそう。ああ、でもチョコバナナもわたあめも・・・全部おいしそうだよ。どうしよう」


それ、毎年いってるよ。

でも俺も真美もそんな愛鳥を甘やかすから、毎年俺たち3人はお腹が苦しくなってしまうんだろうけど。