「いや、圭吾から連絡はあったがまさか本当にくるとは、思っていなかったな」


圭吾はわたしのお父さんの名前。

やっぱり聞いてはいたみたいでよかった。


「すいません」

「いや、いいんだ。こちらこそ、こんなところまできてもらって、ありがとう」


ドアが開くと、おかえりなさいませの声。

お手伝いさんがいる。

わたしの荷物ももってくれようとしたけど丁寧にお断りをした。


そして今はふかふかのソファに座っている。

なんだか異次元。

他の世界にきたみたいだ。