「真実を知ったとき、それでもお前は笑っていられるかな」

「・・・それって、どういう意味?」

「今以上におかしくなるよお前」



そういいながらも思っていた。

できることなら、知らないまま生きていってほしいと。

このまま何も知らないままでもいいと。


苦しむのは、悲しい思いをするのは、自分だけで十分だと。



今までと同じように、温かい家庭で、友達とたくさん笑いあって、幼なじみと仲良くやって、そんな普通の幸せを、そう願っている自分がいた。