「海・・お前、これどこで」

「アルバムに挟んであったのみつけた」

「そうか・・」

「なあ、教えてよ。この写真、何?」


本当は口もききたくないけど、それよりもこの写真の意味が知りたい。

それを知っているのは父さんしかいない。

もうこの世に、母さんはいないから。



この写真は、のちのち愛鳥が見つけることになった写真と同じものだ。

俺にとったら、母さんと父さん以外の4人は全く知らない人だったわけだけど。

でもすぐにわかった。



俺は昔から思っていた。

母さんにも父さんにも似てないと。

まわりは似てるっていったけど、まあ普通は家族だし、血が繋がってるわけだし、そういってもおかしくないだろう。


それに、俺だって別に父さんと母さんの子だって疑ってたわけじゃないから、似てないと思っていてもまさか自分の親じゃないとは思わなかった。


でもこの写真をみつけてわかった。

俺は父さんと母さんの子供じゃない。

ここにうつっている、全く知らない2人の子供なんだと。