体育館につくと、中ではバドミントン部が熱心に練習していた。


こんな暑い中、しかも密閉された体育館で運動するなんて、もはや拷問だ。それでも、掛け声を上げながら必死に練習を続けていた。


みんな頑張ってるんだなあ。俺も生徒会の仕事を早く終わらせて、サッカー部の練習に行こう。


そう思い、目線をそらそうとして・・・そらせなかった。


俺の目は、ある一人の女の子をとらえてから、全く動かなくなってしまった。


長くてきれいな髪の毛、人形のように小さい顔、そして、明るくてはきはきした声。


部長らしきその女の子は、後輩たちにてきぱきと指示を出していた。