だれよりも近くて遠い君へ


「おはよーはる!
今日は遅かったね?大丈夫?
先生も連絡来てないって、怒ってたよ?」

結局学校に着いたのは、ホームルームが終わって1時間目が始まる少し前。
担任もいないし、担当の先生もまだ来てないから、喋っててもいい時間だった。

「えー、それはやばいなぁ。あとで、ごめんなさいって言っとくよ」

隣の席の相田みきは、笑って声を掛けてくれる。
だから私も、笑顔で返す。これも、大事なこと。
友達だからね。
今年の、春から同じクラスになって、いっつも一緒にいるから、気まずくなったりしたら、ほんとにやばいんだもん。

私が笑うのは、一人にならないため。
愛想よくするのは、嫌われないため。

みきのことは、とっても好きだよ。
サバサバしてて、お姉ちゃんみたいで安心するの。嘘じゃないよ。
だからね、今日も一緒にいよっかな。
いいよね、みき?