歯に当たったお肉がほろりと解ける。

「んんんん〜……!んま!」

「ふふ、ありがとう。でも鼻にはほっぺたには食べさせなくていいよ」

「え?ここ?」

「ちょっとまって、ティッシュ取ってくる」

 なっちゃんは席を立って、リビングテーブルの上にあるティッシュ箱を取っていた。

 一枚ティッシュを取るとわたしの右頬についてるシチューを拭き取った。

「えへ、ありがとうー!」

「どういたしまして……と、お風呂わけた。入ってく?」

「いく!なんなら一緒に入ろうよ!」

「さ、さすがにダメ!」

「冗談だって〜」

「ほのちゃんが言うと冗談じゃないんだよ〜」

 美味しいご飯をお腹いっぱいに満たすと、わたしはそのままお風呂を借りた。