金曜日。
昨日と同じ光景。
君がまた笑ってる。
逃げてしまいたかった。
でも…私は。もう後悔したくない。
私に、覚悟を。勇気を。
前に進むんだ。大丈夫。君は優しいから。
きっと怒ったりなんてしないでしょう?
単純なところもあるし、心配ないよね。
『黄色い線の──』
アナウンスがいつもより小さく聞こえた。
右から電車が迫ってきている。
左には、大好きな君がいる。
ねぇ。向こうばかり見ていないで。
私を見てよ。
必ず、振り向かせてみせるから。
私は。
コンクリートを踏みしめて。
私は、飛び出した。
黄色い線の向こう側へ。