月曜日。

久しぶりに君を見かけた。
駅のホームへ続く階段を上がり終える数秒前。
顔を上げたその時、君の姿を見つけた。
本当に久しぶりだった。
いつもはもう少し早起きだったからだと思う。
前よりもずっとかっこよくなってる。
少しだけ嬉しくて、でも声をかけるほどの勇気は無くって。

横目で君を見ているだけで、私は溶けてしまいそうだった。

電車の待ち時間は案外短くて、通過電車の数分後には私を運ぶやつが来てしまう。

『黄色い線の──』

そんなアナウンスがぼんやり聞こえた。

君に会えただけでも嬉しい。
だけれど、それ以上に…君の隣に行きたい。



少し遅れてやってきた電車が、私達を運んでいった。