氷の美女と冷血王子

「うん、旨い」

初めて食べた白玉クリーム。
コンビニでは定番のスイーツらしいが、目から鱗の旨さだった。

「コーヒー入れますね」
「ああ」

あんこと白玉のくせに、コーヒーが飲みたくなった。

彼女が秘書になってから、俺の中で小さな発見が増えているように思う。
誰かが側にいてくれるってこんなに違うんだなあ。


「専務、会議の資料を机に置きますね」
「ああ、ありがとう」

渡される資料も必要なところがわかるように上手に分けられている。
これもきっと彼女の仕業。ってことは、この資料に目を通しある程度理解もしているってことだ。
すごいな、いつの間に。


「あの、専務」
資料に目を通そうとした俺の前に、彼女が立っていた。

「何?」
「あの・・・」
なんだか言いにくそうに言葉を止めた。

「何、どうしたの?」
いつもの彼女らしくない。

「あの・・・出過ぎたこととは思うのですが」
「うん」
「専務のフォルダーを少し整理させていただきまして・・・」

え?
俺のフォルダって、

「パソコンの?」
「ええ」
ちょっとうなだれながら、彼女は視線をそらした。