月曜日の午後、臨時に開かれた重役会議。
議題はもちろん、川崎紙業との新規事業計画について。
俺は色々と手を回し、河野副社長はもちろん、川崎紙業の大津取締役と、金を受け取って記事の掲載を決めた出版社側の内通者には内密に事を運んでいた。
事前に手の内を明かしてさらなる手を打たれても面倒くさいし、一気に解決したい気持ちもあった。
「それで、例の件はどうなったんだ?」
会議の冒頭、珍しく社長が口火を切った。
この数日間、何度か家で顔を合わせても何も言わなかった父さんも心配はしていたらしい。
「それについてですが」
俺は立ち上がり、用意してきた資料を掲げて見せた。
「お手元にも同じものをお配りしていますので、ご覧下さい。見ておわかりのように川崎紙業の資金の流れに不審な所はなく、健全経営と言えます。ご指摘にあった反社会勢力との繋がりについても、川崎組と川崎社長との直接的な関係はなく事実無根と考えます」
「しかし、こうやって記事が出るってことは、何かあるんじゃないですか?そういう企業と取引をすること自体にリスクがあると言っているんですよ」
そんなこともわからないのかと言いたそうに、河野副社長が声を荒げる。
「確かに、危険因子を含む企業との取引は危険だな」
個人的な感情は入れずに、あくまで中立の立場をとる父さんらしい意見。
「ご安心ください。記事を掲載予定だった出版社が再度調査したところ、内容に虚偽のあることがわかり今回の記事は掲載しないことになったと連絡をもらっております」
「「本当ですか?」」
「それでは何も問題ありませんね」
それまで黙っていた取締役達も声を上げだした。
一方河野副社長は、苦々しい顔で俺を見ている。
「しかし、何で契約直前のこのタイミングで騒ぎが起きたんだ?」
この場にいる中で一番冷静な父さんは、一連の騒動から何か陰謀めいたものを感じ取ったようだ。
「それについては現在調査をしておりますので、改めてご報告いたします」
真っ直ぐに河野副社長の方を見ながら言うと、副社長の方も俺を睨み返していた。
議題はもちろん、川崎紙業との新規事業計画について。
俺は色々と手を回し、河野副社長はもちろん、川崎紙業の大津取締役と、金を受け取って記事の掲載を決めた出版社側の内通者には内密に事を運んでいた。
事前に手の内を明かしてさらなる手を打たれても面倒くさいし、一気に解決したい気持ちもあった。
「それで、例の件はどうなったんだ?」
会議の冒頭、珍しく社長が口火を切った。
この数日間、何度か家で顔を合わせても何も言わなかった父さんも心配はしていたらしい。
「それについてですが」
俺は立ち上がり、用意してきた資料を掲げて見せた。
「お手元にも同じものをお配りしていますので、ご覧下さい。見ておわかりのように川崎紙業の資金の流れに不審な所はなく、健全経営と言えます。ご指摘にあった反社会勢力との繋がりについても、川崎組と川崎社長との直接的な関係はなく事実無根と考えます」
「しかし、こうやって記事が出るってことは、何かあるんじゃないですか?そういう企業と取引をすること自体にリスクがあると言っているんですよ」
そんなこともわからないのかと言いたそうに、河野副社長が声を荒げる。
「確かに、危険因子を含む企業との取引は危険だな」
個人的な感情は入れずに、あくまで中立の立場をとる父さんらしい意見。
「ご安心ください。記事を掲載予定だった出版社が再度調査したところ、内容に虚偽のあることがわかり今回の記事は掲載しないことになったと連絡をもらっております」
「「本当ですか?」」
「それでは何も問題ありませんね」
それまで黙っていた取締役達も声を上げだした。
一方河野副社長は、苦々しい顔で俺を見ている。
「しかし、何で契約直前のこのタイミングで騒ぎが起きたんだ?」
この場にいる中で一番冷静な父さんは、一連の騒動から何か陰謀めいたものを感じ取ったようだ。
「それについては現在調査をしておりますので、改めてご報告いたします」
真っ直ぐに河野副社長の方を見ながら言うと、副社長の方も俺を睨み返していた。



