いつも通りの昼休みの出来事だった。
バタン
突然、椅子から体が落ちた。
床に倒れる衝撃が、教室中に響く大きな音となって周りの視線を集中させた。
朝と同じ箇所が痛む。だがそれは、朝とは違う、鋭い痛み。
まるで鈍器で殴られているかのような衝撃だった。
そして手は痙攣を起こしている。
あまりの強い頭痛に耐えきれず、呼吸も荒くなっていく。
「上野さん!?」
教室で弁当を食べていた全員が私を見て驚きを隠せずにいる中、1人の女の子がすかさず私の元へ駆け寄ってきた。
揺さぶられている事は分かるのに、体が思うように動かない。
意識は次第に遠くなり、名前を呼ばれる声も聞こえなくなっていった。
どうしたの、私…