町は、赤色や黄色に染まった落ち葉で落ち着きを取り戻すような景色へ移り変わっていた。


落ち葉がまるで踊っているように、ひらひらと舞い落ちて、道路を鮮やかな色に染める。


「痛い…」


1人、私は急な頭痛に襲われ、歩き進める足を止めた。


目を瞑り、ズキズキと痛む箇所を片手で抑える。


こんな症状はなかったはずだが、急になると予想がつかない。


数秒で頭痛が治ると、私は再び歩き出す。


私は、まだ知らなかった。


この時から…いや、もっと前から


既に異変が起きているということに。