「ゆうかちゃんに言ったこと、謝らないとですね。
プライドを傷つけてると思いますよ。」


”やってしまった”と言わんばかりに、ため息をつくと山瀬先生は机に突っ伏した。


「山瀬先生、そんなことしてる場合じゃないですよ。
一刻も早くいって、さっきみたいにぎゅってしてあげないと。」


「広瀬、余計なことは言わなくて良い。」


市川さんがくすくすと笑っている。


重い腰を上げながら、
「行ってくる。」


と部屋を出て行った。