家に着くと、早く寝ようと泰志が急かしてくる。
時間はもう午前4時。もう少しで起きる時間になる。
泰志の寝室兼書斎に手を引かれる。


『一緒に寝るの?』


『うん、また具合悪くなったら気付けるように。』


『大丈夫だよ、泰志疲れてるから、、


『いや、だめ。』


と遮って語気を強める。


その時にはすでにがっちりと左手は捕らえられていて、あらがいようがない。


布団に横になって目をつぶる。帰り際に言われた事を思い出して、溢れそうになる涙を堪える。
いちいち泣いていては、どうしようもないと自分に呆れながらも、止められなかった。


横向きになると、涙が枕を濡らした。声が漏れないように、口で深呼吸をする、